人生と向き合うシリーズ第3回「今この瞬間を感じてみる」
こんにちは。カウンセラーのアンシーです。
さて、皆様は世界で注目されている「マインドフルネス」という方法をご存じでしょうか?
「今この瞬間に意識を向け、評価や判断を加えず、ありのままを受け入れて観察する」というシンプルな行いです。
この方法を実践していくことによって、わたしたちは、
人生が豊かで幸福だと感じられるようになったり、
ストレスや困難に対処する力を高めてくれるかもしれません。
「マインドフルネス」のやり方には、瞑想やヨガの他、
道を歩いているときや、食事をしているとき、歯を磨くとき、シャワーを浴びるときなど、
日常の行動をするときに意識を向ける方法など様々なものがあります。
日々の忙しさで、自分と向き合う時間の確保はなかなか大変ではあるのですが、
私は、できるだけ起床後に20分程度の「マインドフルネス瞑想」の時間をとるようにしています。
静かな場所で座って、自分の座骨を意識しながら、まずは左右のバランス整えていきます。
そして、目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をし、その呼吸の感覚に意識を向けていきます。
鼻から吸い込んだ空気が、胸やお腹に広がる感覚。
息を吐くときには、下から上に向かって空気が移動していき、身体が緩んでいく感覚。。。
しばらくの間は、気がかりや、その日の予定など雑念が次々浮かんでくるのですが、
それも仕方がないことだ、と受け入れて、呼吸に意識を戻して続けていると…
やがて、心の中のざわつきが静まって、頭の中がすっきりクリアになったような感じになってきます。
例えてみるならば、スノーボールの中で散らばっていた雪が、全て下に沈んでガラスが透き通って見えるような感じです。
いつもそうなるとは限らないのですが、
「マインドフルネスを実感できた」と感じた日には、目に映る景色がいつもより鮮やかで綺麗に見えたり、
仕事や作業にも、より深く集中できるような気がします。
そして、ストレスだと感じることがあっても、感情をコントロールしやすくなるように思います。
毎日何らかの残念な出来事が起こってはくるものの、
肌に触れるタオルの心地よさ、レモンの香りのさわやかさやコーヒーのまろやかな甘み、
空に響き渡る鳥のさえずり、木の葉の緑色の鮮やかさ、通り過ぎる人々の笑顔など・・・
日常の中で、ささやかではあるけれども「幸せだ」と感じる瞬間が増えて、 心が潤うように感じられることがあります。
このマインドフルネス瞑想は、科学的にもその効果が証明されつつあります。
例えば、ストレス軽減や集中力の向上、感情の安定に寄与することが数多くの研究で示されています。
Googleなどの企業や教育機関においても、パフォーマンス向上や心の健康をサポートするために、
マインドフルネス瞑想のプログラムが導入されてきています。
ご興味をもたれた方は、ぜひ「マインドフルネス」を試されてみてはいかがでしょうか。
マインドフルネスのことは、この「こころ相談ナビ」のサイトの他の記事でも紹介されています。
より詳しくお知りになりたい方は、「マインドフルネス・ストレス低減法ワークブック」など、
参考になる本を手に取ってみることをお勧めします。
「 こころ相談ナビ」のカウンセラーにも、どうぞお気軽にご相談ください。(⇨公認心理師による「カウンセリング無料相談」はこちら)
参考:「マインドフルネス・ストレス低減法ワークブック」ボブ・スタール他著、「マインドフルネスストレス低減法」ジョン・カバット・ジン著